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経験と勘だけに頼らないプログラマー採用術プログラマー向け実装解説

2026/01/12
経験と勘だけに頼らないプログラマー採用術

 経験と勘だけに頼らない、プログラマー採用面接の精度向上法を共有します。 面接記録と採用後の活躍を照合してわかった「伸びる人の特徴」や、 応募者の実績を鵜呑みにせず「自分の常識を疑う」重要性など、 育成を前提とした採用における実践的な知見です。
 これは筆者が長年実施してきたプログラマー採用経験の共有です。 採用面接をする方、応募する方の双方に有用な情報になれば幸いです。 経験と勘は重要ですが、それだけに頼らない自分だけの方法を確立しましょう。
経験と勘だけに頼らないプログラマー採用術

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重要な結論3点


 最終的に、採用面接担当者として重要だと結論づけたのは、以下の3点です。
  1. 面接精度の向上:質疑応答の記録とデータ照合
  2. 採用基準:「無知の知」がある未経験者は育つ
  3. 応募者が何をしたのかを深堀り:自分の常識を前提にしない

 順次解説します。 まずは採用面接担当者に向けての情報共有です。

大前提


 まず、大前提として、採用はそう簡単ではありません。
 採用面接時に優秀だと思っても期待外れだったり、すぐ辞めてしまったり、 十分に経験を積んだ以降も失敗は少なくありません。 逆に、恐縮ながら不採用とさせてもらった方の中に、採用していたら活躍されていた方がいらした可能性も低くないでしょう。
 それでも、経験と勘だけに頼っていた一時よりはかなり精度は向上しました。 その手法を共有します。
 なお、これはあくまでも育成を前提とした、新卒や第2新卒、専門外など、未経験者の採用に限ります。 経験者を即戦力として中途採用するケースとは根本的に異なりますのでご注意ください。

1.面接精度の向上:質疑応答の記録とデータ照合


 まず、採用面接担当者になった直後、まだ自分の手法が確立できていないときにやることです。
 なお、これは筆者のアイデアではありません。 情報ソースが思い出せないので恐縮ですが、おそらく書籍かネットでどなたかのインタビューかなにかを見て、実行に移したものです。

採用面接前の準備:質問を用意


 採用面接に望む準備として、事前に、全応募者に聞く質問を複数決めておきます。 面接時間内に収める制約があると思いますので大変ですが、最初は少し多めになってしまっても仕方がないでしょう。

採用面接本番:回答をメモ


 採用面接本番では、用意した質問をすべてして、応募者の回答をメモします。

採用面接後:結果を照合


 採用面接後、実際に採用した人がいれば、その後活躍しているかどうかと、そのメモを照合します。
 筆者は応募者の多い恵まれた環境にいましたので、これらの試行錯誤をかなりの人数に対して実施しました。 そして、約1年が経過した頃、ある質問にこう答えた人が活躍している確度が高い、という結論を導き出しました。

自分流の採用面接を確立:質問を絞る


 前述の過程を経て、筆者のプログラマー採用面接の質問は1つになりました。 その他の質問も色々としていますが、序盤はアイスブレイク、リラックスが目的です。 本当に聞きたい質問は、最後の1問だけです。
 ちなみに、同様のスタイル、すなわち、最後に必ず同じ質問をする採用面接担当者を、筆者は複数人知っています。 具体的な質問内容は、それぞれまったく異なります。 つまり重要なのは、特定の正解ではなく、その人にあったものということになります。
 筆者における具体的な手法は秘匿しますが、ヒントは、何往復もする形の質問です。 そして、それによって次のことがわかるようになりました。

2.採用基準:「無知の知」がある未経験者は育つ


 育成を前提とした採用であれば、成長する可能性の高い人を採用すべきです。
 そこに対して筆者が至った結論は知らないことを知っている人は育つ、つまり「無知の知」です。
 例えば、 「ここまでは自分でプログラミングしましたので理解しています。ここからは学校が提供しているライブラリを使用しているのでわかりません。」 などを明確に言える人が採用対象です。
 この結論自体は理屈上も合理的です。 知らないことを知っていれば、それが必要なスキルなら、自ら学習が必要と判断できますから。
 ただし、実は理解していますと言っている範囲を理解できてないケースも普通にあるので、言葉だけを信じてはいけません。 それを確認する手段を確立する必要はあります。

3.応募者が何をしたのかを深堀り:自分の常識を前提にしない


 もうひとつ、特にシニアプログラマーが採用面接を行う場合の注意点です。
 「〇〇を作った経験があります!」
 応募者にこう言われると、採用面接担当者は通常、自分だったら〇〇をこう作るから、間違いなく□□もしているな、という結論に導けます。
 しかし、ちょっと待ってください。 本当に、応募者はその方法で作ったのでしょうか。
 もっと高次のライブラリを使っただけかもしれませんし、他人が作ったものを組み込んでいるだけかもしれません。 今ならAIに書いてもらっただけということもあるでしょう。
 「嘘は見抜けるよ」という声が聞こえてきそうですが、違うのです。
 その応募者にとっては、コードをAIや他人に書いてもらうのが当然なのです。 採用面接担当者が自力でプログラミングできることを望んでいたとしても、応募者は知りませんし嘘ではないから、自信満々で堂々としていて、本人が□□してないことを見抜くのは簡単ではありません。
 ですので、自分の常識を疑い、一歩踏み込んで、応募者が「何をしたか」「どう作ったか」などの経験をより具体的に深堀りすることをオススメします。
 もちろん、AIやライブラリの使用自体を否定するわけではありません。 実際に制作物があるなら、手法に関わらずそれを完成させられる力があると判断できます。
 ただしそれと、採用面接担当者のイメージと一致するかは、別問題です。 解像度を上げることで、より精度の高い採用ができます。

未経験応募者の皆さまへ


 最後に、実務未経験で応募される皆さまへのアドバイスです。
 採用面接の場は、どうしても、採用面接担当者が主導権を握るので、自分の不得意な方向へ話が向かうことがあります。
 その際、知ったかぶりをせず、わからないことはわからないと、明示することをオススメします。
 採用面接担当者が、その会社の土壌で話をしている以上、その分野での未経験者の知識が不足しているのは当然です。 別にそれは、応募者の能力を否定しているわけでは決してありませんし、勉強不足だと判断することもありません。 お互いに得意・不得意がある中で、採用面接担当者は、応募者の得意分野には触れず、自分の得意分野に限定して話す権利があるというだけです。
 一番まずいのは、わかっていないことをわかっていると勘違いしていると判断されるケースです。 これは、成長しない可能性が高いとの判断になり、筆者は原則不採用にしていました。
 前述の秘匿した質問により、筆者は応募者が本当に理解しているのか、理解していないのかを、かなり正確に見抜けていたと自負しています。 そして、理解していないことを明示できる人を採用しています。
 もしかしたら、素直に回答することで不採用になってしまう会社もあるかもしれません。 しかしそれでも、自身の能力や経験を正確に理解してもらったのなら、採用・不採用の結論に関わらず、両者のメリットになると筆者は強く考えます。
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まとめ


 筆者のプログラマー採用面接担当者としての経験を共有しました。
 正確に実力を確認できることが、企業および応募者双方のメリットに繋がります。 少しでも、就職や転職、および採用の参考になりましたら幸いです。
 なお、所属していた会社の具体的な採用方針は社外秘であり、本記事とは無関係です。 これはあくまでも、筆者が個人的に確立した、採用面接の方法の共有です。

補足

  • 記事の校正/添削に生成AIの Google Gemini を利用しております。
  • 記事内の画像の作成に生成AIの Google Gemini を利用しております。
  • 画像内のラスタライズ文字フォントにOpen Font LicenseNoto Sans Japaneseを使用しております。


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