GIPを表示するツールを作ってみた
2022/04/30

ほぼ自分用なのですが、GIPを表示するツールを作ってみました。 ここでいうGIPはグローバルIPアドレスのことです。 なおこの値である程度のリアルな地域がわかりますので、取り扱いは注意してください。
(上のボタンを押すとグローバルIPアドレスが表示されます)
グローバルIPアドレスとは
グローバルIPアドレスは、インターネット上のIPアドレスのことです。
…って言い換えただけになってしまっていますが、もう少しご紹介します。
IPアドレスとは
現在、私たちはインターネットで世界と繋がっています。 ネットに繋がっている世界中の機器はデータの送受信をしています。 データを送受信するには、ネットでもリアルと同様に送受信するためには各機器の住所が必要です。 このネット上の住所がIPアドレスです。
インターネット上のIPアドレスと家庭内のIPアドレス

インターネット上のIPアドレスは、世界中からその家のネット住所を特定するものです。 そのためグローバルIPアドレスと呼ばれます。 世界のIPアドレスですね。図ではGIPと記しました。 本記事の上部のボタン押下で確認できるのがこの値です。
一方、家庭内の機器にもIPアドレスが割り当てられていますが、 それはインターネットからは見えない、その家庭内だけで有効なものです。 こちらはプライベートIPアドレスと呼ばれます。 図ではPIPと記しています。
プライベートIPアドレスは手元で確認できます。 スマートフォンであれば、家庭用ルーターにWiFiで接続している場合、 WiFiの設定内にIPアドレスが確認できるところがあります。 ここに表示されているのがプライベートIPアドレスです。 多くのケースは「192.168.*.*」の値をとります。ご覧になったことはありますでしょうか。
WANとLAN
プレイべーとIPアドレスは、家庭内など、一定の範囲内のみで有効です。 この範囲をLANと呼びます。ローカルエリアネットワークの略で「らん」と呼ばれています。 各家庭には各家庭のLANが、各会社にも各会社のLANが、それぞれ存在します。
それに対してインターネット側はWANになります。 ワイドエリアネットワークの略で「わん」と呼ばれます。 もしかすると呼び方は「らん」よりは一般的じゃないかも知れません。どうだろう。
GIPである程度の地域がわかる?
本記事の出だしに記載しましたが、実際、GIPからある程度の地域を推測できるケースは多いです。 誰がどのGIPを所有しているかの情報は公開されているので、悪い意味でのいわゆるハッカーじゃなくても調べられます。 なおここの「誰が」は企業のことです。プロバイダまでは特定できたりしますが、プロバイダの利用者までは公開されていません。 というか一般的にプロバイダ利用者のGIPは不定期に変わります。 ですのである程度の地域はわかるけれど個人特定はできない理屈です。
ちょうど最近、 中国の各SNS企業が投稿者のGIPから推定される国や地域を表示する機能の試験運用開始が発表されたようですが、 この性質を利用しているのでしょう。
こういう記事を見ると少し怖い気もしますが、 そもそも権限があればGIPとプロバイダの情報を照らし合わせられて、そこから個人特定もできます。 日本でも誹謗中傷の書き込みをした人が特定されて訴えられたりしていますので、 匿名に思えるネットの世界でも、まずいことを書くのは絶対にダメですけれどね。
ネットが不通になりました
今回なぜGIPを確認したくなったかというと、別に必要になったというわけではないのですが。。。
実は今週自宅のネットが不通になりまして。 いやあオンライン会議中に不通になってしまって困りました。
症状としてはLANは問題なくて、WANに繋がらない。 ルーターの情報を見たところWANのIPアドレスも取得できていて問題なさそう。 しかし繋がらないので機器を再起動したところ、 ルーター情報でWAN側のIPアドレスが空欄に。 これはどうみても機器故障かプロバイダ側の問題だろうと考えてサポートに連絡して、 数日必要でしたがようやく復旧しました。
ネットが復旧したかは色々なサイトを見れば十分なのですが、 家の外からうちのネットワークの状態を確認したいなと思いGIP表示機能を作ることにしました。 いや、あまり理由になっていない気がしないでもない。スミマセン作りたかっただけですハイ(笑)
機器の状態はランプでわかる
プロバイダのサポートの電話オペレーターさんに、 LAN側はWiFi含めて問題ないけれどWAN側のIPアドレスが取得できなくなって…と説明して通じるだろうか、 と悩んでいたのですが、取り越し苦労でした。 詳しいことは聞かれず、機器の再起動の確認の次にランプの色を聞かれて、 ルーターの一部ランプの色が異常で対応方針が決まったようでした。
なるほど。機器のランプの色で状態がわかり、対応方針を決められるのはとても良いと思いました。 これなら利用者は、もっと言うと電話オペレーターさんも、専門知識は不要ですから。
ただ自宅に対応に来られた方はさすがに詳しかったです。 ケーブルや機器の交換をする担当者は専門知識が豊富じゃないと勤まらないのでしょうね。
まとめ
GIP表示ツールと、関連用語をご紹介しました。
またそこに至った理由も記しました。 在宅勤務でネット不通は正直困りますが、 会社と異なり家庭用ネットワークのプロバイダ契約だと年中無休の保守対応というわけにもいかず、 なかなか難しいなと悩みます。
そういえば今回の一件で、以前、引っ越して新たにプロバイダ契約をするときに「アドレスはどうしますか」と聞かれて、 「おお、ここはGIPが固定で選べるのか!」と興奮したことを思い出しました。 実際にはアドレスはアドレスでもメールアドレスでした。まあそりゃそうだよなというオチ。
補足
・接続形態には色々ありますが本記事では代表的と思われる形を紹介しました。・LAN内のIPアドレスはプライベートIPアドレスのほかにローカルIPアドレスと呼ばれることもあります。
・プライベートIPアドレスは172や10で始まる場合もあります。
・WANとインターネットは厳密にはイコールではありません。LANの中にさらにLANを構築する場合があり、あるLANから見たWANは別のLANの場合があります。
・プロバイダは回線を借りているケースも少なくなく、その場合に公開されているGIP所有者情報は回線所有者になるので、一般公開されている情報だけだとプロバイダが特定しづらい場合もあると思います。
・IPアドレスをごまかす手段もありますのでGIPとプロバイダ情報を照らし合わせても個人特定できないというか現実的に難しいケースもある認識です。
・GIPを表示するサイトは他にもありますので本サイトが唯一無二でも特別でもありません。
・画像内のラスタライズ文字フォントにOpen Font LicenseのNoto Sans Japaneseを使用しております。
カテゴリー:ネットワーク
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