AOYAMA Koji's プログラミングブログ - プログラミングを楽しく体験

レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】全員向け(プログラミング無関係)

2025/07/12
レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】

 詰将棋(将棋のルールを利用したパズルゲーム)を自動生成するWebアプリケーションを作りました。
 詰将棋の問題集はたくさん市販されていますが、1手詰でも複雑に感じます。 簡単すぎると売り物にできないという理由もあると思いますが、 自動生成なら許されるでしょう。
 そこで、本記事は、使用する駒を限定して、究極までシンプルにしました。 レベル1:基本の1手詰です。 将棋を覚えたての方や、初心者の方、あるいはこれから始めたいと考えている方にも最適です。 「観る将」の方にも楽しんでいただけると思います。 ぜひ遊んでみてください。
 また、本記事の後半では、技術解説としてプログラマー向けに、世代別の人工知能(AI)に関する考察もしています。

レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】
[PR]

遊んでみよう! レベル1:基本の1手詰



レベル変更


 自動生成☆詰将棋は、自分が楽しめる問題レベルを選択することをおすすめします。 レベルを変更する場合は以下からご確認ください。

詰将棋アプリの遊び方・操作方法


 本Webアプリケーション【自動生成☆詰将棋】の操作方法を説明します。

[操作方法] 駒の動かし方


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 駒の動かし方
 動かしたい駒をクリックまたはタップし、続けて動かしたい先のマスをクリックまたはタップすることで、1手指すことができます。 それにより詰みの状態になれば、成功です。

[操作方法] 問題(詰将棋)の更新


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 問題(詰将棋)の更新
 更新ボタンをクリックまたはタップすると、詰将棋の問題が更新されます。 今の問題は消えてしまいますのでご注意ください。

[操作方法] やりなおし(進む・戻る)


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 やりなおし(戻る・進む)
 戻るボタンをクリックまたはタップすると、手を戻すことができます。 進むボタンで再確認することができます。

[操作方法] 正解を見る


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 正解を見る
 解ボタンをクリックまたはタップすると、正解を見ることができます。
 正解に対しても、戻るボタンと進むボタンで再確認することができます。

[操作方法]問題(詰将棋)のURLをコピー


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 詰将棋問題のURLをコピー
 urlボタンをクリックまたはタップすると、現在表示されている問題のURLをコピーします。
 コピーされたURLに移動すると、自動生成☆詰将棋シリーズの詰将棋ソルバーで、 現在の問題およびその解答を確認することができます。 繰り返しプレイしたい問題の保存や、お気に入りの詰将棋の共有にご利用ください。

手数制限について


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 正解を見る
 1手詰の問題は、1手で詰ませられれば正解ですが、3手で詰ますなど、手数をオーバーすると失敗です。
 3手詰の問題も、3手で詰ませられれば成功、そうでなければ失敗です。
 一般的な詰将棋は、何手かかっても王手の連続で詰めば正解ですが、 本記事では指定手数以内に収める必要があります。 ご注意ください。
SOLVER

詰将棋(つめしょうぎ)とは?将棋初心者向け基本ルール


 詰将棋は、将棋ルールの範囲内で、王手をかけ続けて、詰みの状態にするパズルゲームです。

将棋のルール


 将棋は、先手と後手が対戦し、交互に指して(さして=自分の駒を1つ動かして)、先に相手の王将を取った方が勝ちというルールのゲームです。
 駒ごとに動ける場所が決まっています。
 自分の駒を動かした先に、相手の駒があれば、その駒を取ることができます。

王手(おうて)


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 王手の例
 次に相手の王将が取れる状態のことを、王手といいます。
 金は矢印の方向に動けるため、この図は、王手がかかっています。

王手の解除と詰み(つみ)


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 王手の解除の例
 王手に対しては、この図のように、逃げるか、王手をかけられている駒を取るなどして解除すれば、ゲームを続けられます。
 しかし、王手を解除できなければ、その時点で終了です。 実際に王将が取られるところまでは指しません。
 王手をどうやっても解除できない状態のことを、詰みといいます。

各駒の動かし方と詰みのパターン


 駒はそれぞれ、動ける場所が決まっています。
 本セクションではまず、全駒共通の指し方を解説し、駒ごとの動かし方は後述します。

盤上の駒の動かし方


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 基本的な駒の動かし方
 盤上の駒は、動ける先が空いているか、相手の駒のある場所なら、動くことができます。
 もし相手の駒があれば、それを取って、自分の持ち駒にします。

持ち駒の打ち方


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 持ち駒はすべての空きマスに打てる
 持ち駒は、駒の種類によらず、盤上の好きな空きマスに打つことができます。
 ただし、詰将棋ではそれにより王手をかける必要がありますので、打てるマスは、そこ駒がそこにいることで王手がかかる場所に限られます。
 なお、相手の駒があるマスへは打てません。 つまり持ち駒を使用して直接取ることはできません。

玉(ぎょく)の動かし方


玉の動ける範囲


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 後手玉が動ける範囲

 玉は、全方向に一歩ずつ動けます。
 玉は、前記の王将のことです。 人間同士の対戦では強い人が王(おう)=王将(おうしょう)、その相手が玉(ぎょく)=玉将(ぎょくしょう)を使用するという慣例はありますが、 ルール上は同じ駒です。
 当ブログの「自動生成☆詰将棋」シリーズでは「玉」で統一します。

金(きん)の動かし方と詰みの例


金の動ける範囲


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 先手金が動ける範囲 レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 後手金の動ける範囲

 金は、斜め後ろ以外に一歩ずつ動けます。

頭金による詰みの例


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 頭金の詰みの例 レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 頭金の詰み矢印解説

 金は、後ろに行き場の無い相手玉の正面あると、相手玉は行けるところが無いため、その金が取られても取り返せる状態にあれば、詰みになります。 これが詰将棋の基本の形で、頭金(あたまきん)と呼ばれます。

金による詰みの例


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 金による詰みの例1 レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 金による詰みの例2

 また、金は前方および横に動けるため、図のような詰みの形があります。

[PR]

【技術解説】自動生成の仕組みプログラマー向け実装解説


 本記事の範囲での詰将棋の解説は以上です。 やればわかってくるところもありますので、まずはぜひ、遊んでみてください!
 そして以下では、詰将棋を自動生成するプログラムについて、概説します。

自動生成プログラム


 本記事の詰将棋の問題を自動生成する処理は、基本的には、ランダムに駒を配置して、詰将棋を解いてみて、うまく解けたらそれを問題とする、としています。

詰将棋を解くプログラム


 詰将棋は、王手の連続というルールがあるため、一般的な将棋の対戦に比べて、選択肢が限られ、全パターン検索が比較的容易にできます。
 本記事でも、王手になる全パターンを検索して解いています。

【技術解説】人口知能(AI)の変遷プログラマー向け実装解説


レベル1:将棋超初心者も楽しめる基本の1手詰【自動生成☆詰将棋】 AIブーム変遷
 詰将棋の自動生成および解くプログラムは、人工知能(AI)と呼ばれる分野になります。
 本記事で使用されているAIは、最近の最新世代のAIとは異なります。 全探索という、第2次AIブームの頃に使用されていた手法を用いています。
 ここで簡単に、各世代のAIについて解説します。

第1次AIブーム


 第1次AIブームは、コンピューターが登場したことで、人工知能が想像および研究されるようになっただけで、一般市民の生活への影響は特にありませんでした。

第2次AIブーム


 コンピューターの登場から数十年が経過し、進歩したため、人間っぽくふるまうようにプログラミングできるようになり、第2次AIブームが来ました。 エアコンや洗濯機等の家電の制御を補助してくれるなど、実際に役立つようになります。
 [PR]『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』で登場して話題になったAIも、この時期です。
 筆者も、 [PR] 『スーパー桃太郎電鉄II』 『スーパーボンバーマンIII』 の対戦ゲームの相手キャラクターのAIを、かなり工夫して実装しました。
 この世代のAIは、すべてプログラマーが制御し、答えが正確に制作者の意図通りになります。 不具合の無いプログラムであれば、AIは間違えません。
 ただし、例えば将棋のようにパターン数が多すぎると、全パターンを検索しようとして、コンピューターの限界を超えてしまい、答えが出せません。 そのため、制作者が工夫し、検索しない範囲等の落としどころを決めてプログラミングする必要がありました。
 このように、この世代のAIプログラムは、非AIプログラムとの境界が曖昧です。 今のAIと比べると、単なるプログラムだよな、とも思います。

第3次AIブーム以降


 その後、人間の脳を模した学習方法が進化して、第3次AIブームが来ます。 さらに生成AIの登場で、現在は第4次AIブームに突入しています。 ※諸説あると思います
 この世代では、難しいと言われていた将棋や囲碁で、AIが人間のプロに勝てるようになるなど、広く人間を超えるようになりました。
 一方で、プログラマーが制御できる範囲に留まらなくなり、AIが間違えるようになりました。
 筆者は、第2次AIブームのときに大学でAI関連の研究室にいました。 その当時のAIは、ちょっと複雑になると遅すぎて使いものになりませんでした。 その状況で先輩が「人間は間違えるから思考が早いのでは」とおっしゃっていたのが、強く印象に残っています。
 まさに、当時の正確さを捨てて、人間の脳に近づけたのが、第3次AIブーム以降の進化に繋がった要因だと、筆者は考えています。
[PR]

まとめ


 本記事は、自動生成☆詰将棋アプリケーションの、究極までシンプルにしたレベル1:基本の1手詰です。
 詰将棋の基本および、登場する駒の解説をしています。
 また、技術解説として世代別の人工知能(AI)に関する解説も記載しました。 一部でも興味を持って読んでいただけたら幸いです。
 次回の記事では銀を加え、その後も徐々にレベルを上げた自動生成☆詰将棋アプリを公開していきます。

補足

  • 本記事の駒の動かし方の説明は登場する玉と金に絞っています。将棋の駒は他に飛・角・銀・桂・香・歩および先手玉があります。
  • 記事の校正/添削に生成AIのClaudeを利用しております。
  • 画像内のラスタライズ文字フォントにOpen Font LicenseZen Antiqueを使用しております。
  • 画像内のラスタライズ文字フォントにOpen Font LicenseNoto Sans Japaneseを使用しております。
  • 画像内のラスタライズ文字フォントにOpen Font LicenseLimelightを使用しております。
  • (本記事公開後)Webブラウザーのサイトデータに「最後に表示された問題」を保存するようにしました。


カテゴリー:Webアプリケーション,自動生成☆詰将棋
[PR]