AOYAMA Koji's PROGRAMMING BLOG

新NISAの損益を調べるツールを作ってみた

2025/01/03
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 皆さん新NISAしてますか? 昨年始めて今も続けている多くの方は利益が出ていますよね?! どのくらいか気になったので実績を調べるツールを作ってみました。

オルカン積立


 新NISAといってもやり方は様々ですが、 ここでは代表的な運用方法のひとつであろう、 オルカンこと投資信託『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』積立投資した場合を想定して進めます。

積立計算ツール


 以下の「数値入力」に必要な数値を入力して[計算]を押下してください。

数値入力

開始日(YYYY/MM/DD)
積立額円(毎月)

計算結果


グラフ


使い方


 本ツールの使い方を詳しく解説します。

オルカンに積立した場合の損益を調べる


 本ツールは、2024年に新NISAの積立を開始した場合、2024年末時点でどの程度の損益が出ているかを調べることができます。 投資対象は人気の投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」、通称オルカンです。

開始日


 開始日に積立の開始日を入力してください。 実際に積立を開始した日でも良いですし、 「もしこの日から始めていたら…」という想定日でも構いません。
 形式はYYYY/MM/DD(例 2024/01/01)でお願いします。
 入力した日から毎月同じ日に積み立てる想定で、2024年末までを計算します。 なお積立日が休日の場合は、翌営業日を対象として計算します。
 実際に積み立てた日は、計算結果のテキストとグラフの青点で示されます。

積立額


 積立額に毎月積み立てる金額を入力してください。

結果の見方


 計算結果に表示される項目について説明します。

合計積立額


 合計積立額には、期間中に積立した金額の合計が表示されます。 1月から開始した場合は、基本的には入力した積立額の12倍になります。

合計口数


 合計口数には、期間中に積立した口数の合計が表示されます。
 投資信託には日々基準額が設定されています。 1万口を買うための金額です。 ちなみになんで1万なんでしょうね。 投資信託は1万円1万口からスタートするようです。 例えばスタート時点で1,000円ぶん買うと1,000口です。
 オルカンの2024年の基準額は、20,756円で始まり27,686円で終わりました。 ビックリするくらい上がりましたね。

合計評価額


 合計評価額は、2024年末の基準額に、購入した口数を掛けて1万で割った数値です。 現在の資産額に相当します。 この時点で売却できたならこの金額が手に入ります。

評価損益


 評価損益は合計評価額と合計積立額を比較して計算された数値です。 どうでしょうか。利益の出た方が多いのではないでしょうか。
 カッコ内には損益率も表示しています。 例えば1月10日スタートなら13%の利益でした。 これは約1年間の運用ですので年利と言えるでしょう。 銀行預金の年利が0.1%程度であると考えると、だいぶしているかと思います。

さすがにできすぎ感


 ただし2024年のオルカンはさすがにできすぎだったと言えるでしょう。 結果として、いつ始めてもほぼ利益が出ています。 短期的には、この反動で基準額が下がる可能性が少し心配です。

長期積立はプラスになりやすい


 それでも積立長期投資すれば、ドルコスト平均法と呼ばれる理屈で、プラスになる確率がくなります。

ドルコスト平均法


 定期的に定額で購入すると、基準額が低いときに多い口数を、高いときに少ない口数を購入するという形になります。 その結果、一口あたりの平均金額は、単純に平均した場合よりも低くなります。 これは別記事で解説したドルコスト平均法と呼ばれるものです。
 毎月定額積立は、リスク分散に加えて、この観点で理論上もオススメです。

本当は早く始めたほうが得だと示したかった


 実は本記事は早く始めたほうが得と紹介したくて書き始めました。 しかしなんとオルカンの成績が良すぎたためいつ始めても得だったのでその思いは空を切りました(笑)
 それでも新NISAは始めたほうが得だったことは示せたかと思います。 損するリスクは常にありますが、長く運用すれば得する可能性の方が高いと思います。

まとめ


 新NISAが始まった昨年1年間でどのくらいの損益になるか計算するツールを作ってみました。

新NISAの評価はまだ早い


 正直なところ、新NISAは長期間の投資をターゲットにしているので、たった1年でどうこう言うべきでは無いと思います。 最低でも5年くらい続けてから確認したいところです。
 ただ昨年夏に日本市場が歴史的な急落をしたときにテレビの街頭インタビューか何かで「新NISAをやっていなくて良かった」のようなコメントを見たので、 「確かに途中で急落はあったけれど、昨年1年を通して振り返れば結果としてやっておいて良かったですよ」と言いたいです。

オルカンについて


 本記事で取り上げたオルカンこと『eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)』は人気の投資信託です。 新NISAは投資対象を選べるので本来は自分でとことん調べて決めるべきです。 でもそれを面倒に感じる人は少なくないと思いますので、よくわからなければオルカンが良いと思います。 プロが運用してくれるので安心ですし、手数料が安く、パフォーマンスも安定していると思います。 元本や将来を保障するものではありませんので注意は必要ですし、 昨年はさすがに上がりすぎですが、個人の見解として人気があるのもうなづけます。 ※他にも魅力的な投資対象はいっぱいありますのでご自身に合うものを調べる方がベターです!

補足

・投資は元本や利益を保障するものではありませんので自己責任でお願いします。
・データはeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のサイトから取得させてもらいました。
・本記事の計算に使用しているプログラミング言語はWebブラウザー上で動作する「JavaScript」のみです。本記事で入力されたデータがサーバーに送られることはありませんのでご安心ください。
・実際に積立する場合は証券会社によって指定日当日からその数日後の間に約定すると思いますが本記事では考慮せず当日に約定する想定で計算しています。
・新NISAで設定できる積立額には下限と上限がありますが本記事では考慮していません。
・オルカンの説明で手数料が安いと書きましたが正確には信託報酬率が低いと書くべきかも知れません。

カテゴリー:資産運用
著者プロフィール
青山公士(あおやま こうじ)
中学2年生からゲームプログラミングに明け暮れる。ゲーム開発者としての代表作に「スーパー桃太郎電鉄II」(ハドソン)メインプログラマー、[PR]『ドラゴンクエストX オンライン』(スクウェア・エニックス)テクニカルディレクター/プロデューサーなどがある。[PR]「ドラゴンクエストXを支える技術」(技術評論社)著者。本ブログは今までの経験を活かしプログラミングが楽しいと感じる人が少しでも増えるようなものにしたい。 @kojibm
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